塾へ行かなくても成績が上がる本や成績が振るわない理由の記事が流れているのでそれについて書いてみます

 

 塾へ行かなくても成績が上がるか」というと上がります。自宅学習がきちんとできれば塾は本来必要のないものと考えてもいいのでしょう。

 また、学校で建前ではなく、本音の勉強の仕方をきちんと教えれば必要のないものと考えて差し支えないと思います。

 

 しかし、と書くと「ああ、やっぱり来たな」と思われるでしょうが、その通りです(笑)

 

 自分でできるならほんとにいりませんが、たいていは自分でできない。だから対面になるわけです。参考書や問題集だけでなんとかなるなら学校もいらない訳ですね。小学校で読み書き習えばそれで充分です。

 中学以上の勉強で大人になって直截に役に立っているものは一部の人を除き、一般的にはまずないでしょう。

 大学ですら専攻したものが直接役に立っている人もそんなに多くはありません。ですから将来を考えたとき、大体は平均点程度とれていれば問題ないわけです。

 

 でも、ほとんどみんな塾へ行きます。理由については言うまでもないことですが、塾へ行っても「いかないよりはまし」かな、という人も多いと思います。

 

 どこに原因があるのでしょう。なぜ塾は「やる気を出させます」という宣伝をするのでしょう。

 

 塾でも学校でもそうですが、新しいことは教わらないとなかなかうまくいきません。スポーツも同じで、私はスキーのインストラクター(イントラ)を長い間やってきましたが、初めてスキーをする人が、誰にも習わず一人で滑れるようになるのは、膨大な時間と気力が必要です。

 教本見たりレッスンビデオを見てもそんなに変わらないと思います。対面でやると滑るだけならたいていの人は30分もあれば何とかなります。ただ、この時大切なのは至極当たり前の「本人にその気がある」ことなんですね。

 皆さんにも経験があると思いますが、覚える気がない、関心がないことにはどんなことでも難しいです。

 

 それから少し上達した後に習いに来る人で上達しやすい人も、やはり「意欲がある」人なんですね、当たり前ですが。「教わりさえすればうまくなる」と思っている人はまず上達しません。

 

 勉強も同じで「教わればなんとかなる」と受け身の体制ではまず進歩しません。「テストに出るところだけ教えてもらえれば」というリクエストもよく受けますが、自分が作っているわけではないのでそれは無理ですし、そもそも知識というものは有機的に絡み合っているので「そこだけ覚える」というような訳にはいきません。

 また、本人に難しすぎるものは事前に分かっていても覚えきれませんし、すぐに「記憶にございません」という最近の流行言葉になってしまいます。

 

 一番大事なのが「本人の何とかしたい」という気持ちです。これが子供に限らずなかなか難しい。子供だと勉強する意義が見つけにくいので余計にそうです。宣伝で「やる気を--」とよくあるのはこれのことなんですね。とはいえ何度も言いますがこれがとても難しい。あの手この手でいろいろ工夫をしてみても、全くやる気がなければ不可能です。

 

きれい事を言っても仕方がないのでこれは断言しておきます。

 

 さて、やる気が出たとします。次は「スピード」の問題です。自分だけでやっているとどうしても遅くなるわけです。時間は限られていますから、例えば一時間かけてプリント一枚やるより、同じプリントを15分でやって4回繰り返した方が効率的なのはお判りいただけると思います。

 時間だけかけて「勉強した気」になっている子をよく見かけます。量も質もないんです。言えるのは「やらないよりはまし」ということですが、場合によっては時間つぶしでしかなく「勉強した気」になるだけ良くないかもしれません。

 

 

他の原因をいくつか挙げておくと

 ノートが極端にきれい

 目先にこだわる

 難しい問題ばかりやりたがる

 自分の勉強より先生の行動が気になる

 「応用問題」だけやりたがる

 基本はばかばかしくてやってられない

 あきらめが早い(この頭では無理と決めつける)

 

 

などなど挙げられます。細部についてはまた書き足していきたいと思います